「…もう、あきらめます。」

おっちゃんにそう言って帰ろうとすると、また店内中に響き渡るデカイ声で店員さんを呼んでくれた。「ちょっと、頼むわ~❗どうなってんの~コレ~❗ちゃんと落ちるような位置に置いてぇや~❗」店員さんは笑顔で直してくれた。もう5回目くらいなのに…直してもらうの。おっちゃんがずっと見ている。見られていたら緊張するからどっか行っといてもらいたいんだケド…。そんな私の気持ちが伝わったのか、おっちゃんはこっちを気にしながらも少し離れたところをブラブラしている。「見ててやるからやってみぃ❗」そう小さくつぶやいて、どこかに行ってしまった。はぁ~っ…やっといなくなった。あんな大きな声で、こっちが恥ずかしいわもぅ…。さて、気を取り直して、、、、ガッタン❗、、、また直してもらわないと。😥どこからかおっちゃん登場。「ちょっと貸してみぃ❗」おっちゃんが自分の100円玉を入れた。成る程、手慣れた感じだ。…取れない。「あ~っ❗ごめんしかもへんな位置になってしもた💦」「か、返します、100円、私のために😣」おっちゃんはその言葉を無視すると、再び店員さんを呼んだ。「ちょっと~❗来て~もうこれどうなってんのぉ~すぐ取れるようなとこにちゃんと置いてぇよ❗もう1回ですぐ取れるようなとこに、な❗な❗」「はい💦でも皆さんここからの位置で頑張ってらっしゃいますので💦」「ちょっとここで一緒に見ててぇや❗」「は、はい、ここで見てます💦❗」え、ちょ、ちょっと、ふたりで見てるの?余計にやりにくいわぁ…でもここまでしてもらってやるしかないか…。