「指名してくれたんだ。」

先生がそう言った。今私がそこのスクールで通っているのはその先生だけなこと、歴史の証人がその先生を一緒に踊る人として指名したこと、そして、私までチケットが回ってきたこと、全てが繋がっている。そう確信した。神様が、私にそのダンスを見せるために彼は神様から遣わされた人なのだ。その昔、私をダンス部に誘ってくれた友人、病気で1度ダンスから離れた後、なぜか私を誘ってダンススクールに連れて行ってくれた友達。

すべてが繋がりはじめている。

自分の感覚に正直に従う

いつものレッスンから帰ってきた。いつものようにみんなになじめないのは置いておいて、先生にも微妙にシカトされた。あ~、もうここに居場所はないな。媚びなければ相手にしてもらえないなら、最初から私には必要のない人なのだ。なにより、私は私の感覚を無視していた。相手に心からの尊敬が湧いて来なかったのだ。薄々気付いていたが、形だけでもなんとかついていこうと無理をしていたのだ。それがこういう形で答えが出たことで、迷っていたスクールを辞める決心がついた。歴史の証人の美しい踊りを見られただけでもレッスンに通っている価値があった。

「あ、エンターキー使えなかったんだっけ」

そう思いながら画面を見ると、ウィーン…反応しているではないか❗もしかして、直った⁉試しに使えなかった他のキーも押してみた。あ、ちゃんと反応する。直ってる~😲そうか、そういう意味か…。

私と姉を仲直りさせるために壊れたのね。

すぐにそう理解出来たと同時に、涙が溢れてきた。あぁ…私、ケンカ別れになっていたこと、本当は辛かったんだなぁ。